原稿のシラバスの問題点を挙げ,難易度を考慮した新しい文法シラバスを提案した。発表者がすでに発表した「圧縮文法」のSTEP1,STEP2に加え,STEP3~STEP6の項目を試案として提出した。
現在の初級シラバスが戦中に作られた『日本語表現文典』を元にしていること,戦後に作られた2冊の教科書と比較すると指導項目は98.2%一致すること,「会話のすべて」から「初級文法項目」へとパラダイムシフトが起こったことを発表した。
「~たばかりだ」と「~たところだ」をコーパスを使って前接する動詞,共起する副詞,後接する形式を分析した結果を発表した。「~たばかり」は開始に関連する動詞が多く,「~たばかりの」という形が多い。「~たところだ」は国会会議録に多くみられ,前接する動詞も特殊である。
ある話題ごとに,実質語を意味カテゴリーに分類するという方法論を提案した。今回は「調理」を取り上げ,学習者の作文を分析した。その結果,上位群は調理に関する語群が豊富で,下位群は料理に関する語群が豊富であった。