| 略称 | : | 危機方言 |
|---|---|---|
| プロジェクトリーダー | : | 木部 暢子(きべ のぶこ) 国立国語研究所 時空間変異研究系教授 |
| 研究分野 | : | 言語学 |
| キーワード | : | 音声学,音韻論,形態論,統語論,社会言語学 |
共同研究プロジェクト「消滅危機方言の調査・保存のための総合的研究」(通称:「危機方言」,リーダー:木部暢子(時空間変異研究系 教授))では,「若手研究者育成のための危機方言調査支援プログラム」による支援対象者を募集します。
グローバル化が進む中,世界中の少数言語が消滅の危機に瀕している。2009年2月のユネスコの発表によると,日本語方言の中では,沖縄県のほぼ全域の方言,鹿児島県の奄美方言,東京都の八丈方言が危険な状態にあるとされている。これらの危機方言は,他の方言ではすでに失われてしまった古代日本語の特徴や,他の方言とは異なる言語システムを有している場合が多く,一地域の方言研究だけでなく,歴史言語学,一般言語学の面でも高い価値を持っている。また,これらの方言では,小さな集落ごとに方言が違っている場合が多く,バリエーションがどのように形成されたか,という点でも注目される。
本プロジェクトでは,フィールドワークに実績を持つ全国の研究者を組織して,これら危機方言の調査を行い,その特徴を明らかにすると同時に,言語の多様性形成のプロセスや言語の一般特性の解明にあたる。また,方言を映像や音声で記録・保存し,それらを一般公開することにより,危機方言の記録・保存・普及を行う。
狩俣繁久(琉球大学/国立国語研究所客員),田窪行則(京都大学/国立国語研究所客員),金田章宏(千葉大学),久保智之(九州大学),新田哲夫(金沢大学),中島由美(一橋大学),上野善道(国立国語研究所客員),ダニエル・ロング(首都大学東京),松森晶子(日本女子大学/国立国語研究所客員),大西拓一郎(国立国語研究所),西岡敏(沖縄国際大学),下地理則(群馬県立女子大学),仲原穣(琉球大学),下地賀代子(沖縄国際大学),松本泰丈(別府大学),ウェイン・ローレンス(オークランド大学),窪薗晴夫(国立国語研究所),三井はるみ(国立国語研究所),又吉里美(志學館大学),竹田晃子(国立国語研究所・プロジェクト非常勤研究員)
消滅の危機に瀕した方言(沖縄の宮古方言・八重山方言・沖縄方言,鹿児島の奄美方言,東京の八丈方言など)の調査・記述・保存に関する研究を総合的に行う。これらの方言は,他の方言ではすでに失われてしまった,古代日本語が持つ特徴や,他の方言とは異なるシステムを有している場合が多く,歴史的観点からも,また一般言語学的観点からも注目される。本プロジェクトでは,このような特徴を含め,これらの方言の体系的な記述を行う。また,これらの方言では地域内の方言差が大きく,狭い地域に多様なバリエーションが共存している。このようなバリエーションの形成過程とバリエーションの持つ社会的機能の解明も本プロジェクトの目的の一つである。調査で得られたデータは,データベース化して保存するとともに,一般公開する。
消滅危機方言の調査は緊急を要する。そのため,国内外の研究者を組織化し,研究者ネットワークを構築して,調査研究を効率的に進める。また,これまで,必ずしも統一的でなかった危機方言の記述方法に統一性を持たせるために,共同調査を実施し,研究者同士の共通理解を形成する。さらに,共同調査に若手研究者の参加を募り,フィールドワークを実施するなかで若手研究者の育成を行う。
調査データをデータベース化し,保存すると同時に,一般に公開する。また,危機方言がもつ言語システムの面から,日本語の特徴や言語の一般的特性,言語習得の問題等を考え直す。
研究の土台となるのは,宮岡伯人を代表とする科研費特定領域研究「環太平洋の「危機に瀕した言語」にかんする緊急調査研究」(1999年度~2003年度)である。本プロジェクトの主要メンバーは,すでにこの特定領域研究に参加している。本研究では,さらに奄美・沖縄方言の調査研究に実績のある研究者をメンバーに加え,若手研究者を積極的に登用して,調査研究を進める。
調査研究は,(1)共同研究者が各自のフィールドで行う各地点調査,(2)共同研究者が一同に会して行う共同調査の2種類の方法をベースとして進める。各地点調査では,当該方言のテキスト,辞書,コーパスの3種類を作成することを基本的な目標とし,これに加えて,各地点の特徴的な現象について記述,考察する。共同調査では,調査地点の音声・文法・意味等に関する総合的な記述を行う。この作業の中で記述に関する研究者同士の共通理解を形成する。
| 開催日時 | 開催場所 | 開催案内 | 開催概要 |
|---|---|---|---|
| 平成24年2月18日(13:00-17:35) 平成24年2月19日(10:00-15:30) |
国立国語研究所 | > | |
| 平成23年7月16日(13:00-17:00) 平成23年7月17日(9:30-13:00) | 国立国語研究所 | > | > |
| 平成23年5月21日(13:00-17:30) 平成23年5月22日(10:00-15:00) |
神戸大学 | > | > |
| 平成23年 3月20日(9:30-12:30) | 日本女子大学 目白キャンパス | > | 中止 |
| 平成22年 8月 1日(10:00-15:00) | 国立国語研究所 | > | > |
| 平成22年 3月20日(13:30-18:30) | 国立国語研究所 | > | > |
| 平成21年12月19日(13:30-17:30) | 国立国語研究所 | > | > |