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述語構造の意味範疇の普遍性と多様性

略称述語構造
プロジェクトリーダーPARDESHI Prashant (ぱるでし ぷらしゃんと)
(国立国語研究所 言語対照研究系 教授)
研究分野言語学
キーワード言語類型論,対照言語学,心理言語学,日本語教育,言語習得
プロジェクトのHPhttp://www.ninjal.ac.jp/transitivity/

概要

述語構造の意味範疇に関わる重要な言語現象の一つは「他動性」である。本プロジェクトは意味的他動性が(i)出来事の認識,(ii)その言語表現および(iii)言語習得(日本語学習者による日本語の自動詞と他動詞の習得)にどのように反映するかを解明することを目標とする。日本語とアジアの諸言語を含む世界の約40言語を詳細に比較・検討し,それを通して,日本語などの個別言語の様相の解明だけでなく,言語の多様性と普遍性についての研究に貢献することを目指す。

また,方法論の面においては,従来通りの個別言語の記述や,表面的な対照言語学・言語類型論などを超えた新たな研究方法を用いる。具体的には,言語類型論の知見を心理学や第二言語習得研究における実験的手法に取り入れることによって,共同研究でなければ到達できない理解を目指す。

本プロジェクトは以下の3つのグループで構成される。
(A)言語類型論チーム,(B)心理言語学チーム,(C)言語習得チーム

共同研究者(所属)

  • (A)言語類型論チーム
    ウェスリー・ヤコブセン(ハーバード大学),佐々木冠(札幌学院大学),アンナ・ブガエワ(早稲田大学),沈力(同志社大学),円山拓子(北海道大学),梅谷博之(東京大学),フフバートル(昭和女子大学),高橋清子(神田外語大学),森奏子(東京外国語大学),桐生和幸(美作大学),白井聡子(名古屋工業大学),ディリープ・チャンドララール(沖縄大学),プラシャント・パルデシ(国立国語研究所),西岡美樹(大阪大学),片桐真澄(岡山大学),北野浩章(愛知教育大学),菊澤律子(国立民族学博物館),野島本泰(神戸夙川学院大学),江畑冬生(東京外国語大学),大崎紀子(京都大学),吉村大樹(大阪大学),井土愼二(愛知県立芸術大学),栗林裕(岡山大学),呉人惠(富山大学),山田久就(小樽商科大学),ダニエラ・カルヤヌ(小樽商科大学),大島一(桜美林大学非常勤講師),児島康宏(東京外国語大学),櫻井映子(大阪大学),入江浩司(金沢大学),野町素己(北海道大学),千田俊太郎(熊本大学),野瀬昌彦(麗澤大学),角田太作(国立国語研究所),梶茂樹(京都大学),米田信子(大阪大学),河内一博(防衛大学校),塩田勝彦(大阪大学),岡口典雄(拓殖大学・亜細亜大学),千葉庄寿(麗澤大学)
  • (B)心理言語学チーム
    西光義弘(神戸大学名誉教授),唐沢穣(名古屋大学),西村義樹(東京大学),吉成祐子(岐阜大学),鄭聖汝(大阪大学),菅さやか(東洋大学)
  • (C)言語習得チーム
    迫田久美子(広島大学/国立国語研究所),白井恭弘(ピッツバーグ大学),南雅彦(サンフランシスコ州立大学),大関浩美(麗澤大学)
  • (D)アドバイザー:井上 優(麗澤大学)

研究目的

本プロジェクトでは,意味的他動性が出来事の認識とその言語表現および言語習得にどのように反映するかを解明することを目的とする。日本語とアジアの諸言語を含む世界の35の言語を詳細に比較・検討し,それを通して,日本語などの個別言語の様相の解明だけでなく,言語の多様性と普遍性についての研究に貢献することを志向する。 また,方法論の面においては,従来通りの個別言語の記述や,表面的な対照言語学・言語類型論などを超えた新たな研究方法を用いる。具体的には,言語類型論の知見を心理学や第二言語習得研究における実験的手法に取り入れることによって,共同研究でなければ到達できない理解を目指す。

研究計画・方法

(A)言語類型論チームは個別言語における語彙構造の記述(自動詞と他動詞の形態的な関係に基づいたリスト作成)から出発し,典型的な他動性,典型的な自動詞,またはそれぞれから逸脱した様々な出来事の形態・統語的な特徴を一次的なデータに基づいて詳細に記述し,他動性の連続体全体の包括的な記述を目指す。さらに,これらの詳細な記述に基づいて,言語間の対照研究を行い,日本語などの個別言語の様相の解明だけでなく,言語の多様性と普遍性についての研究に貢献することを志向する。

(B)心理言語学チームは非言語的な刺激(ビデオクリップなど)を利用して多言語の話者から言語表現を引き出し,それによって浮かび上がる言語間の類似点や相違点を通して,外界の認知・捉え方と言語使用の関係の解明を目指す。

(C)言語習得チームは類型論的に異なった特徴を持つ言語を母語とする日本語学習者の日本語の他動詞・自動詞の習得を通じて,他動詞・自動詞の習得過程における言語間の類似性と個別性の解明を目指す。

それぞれのチームは研究会や打ち合わせなどを通じて研究成果を発表し,議論を踏まえ,最終的に研究成果を国内外で発表する。

共同研究発表会

開催日時 開催場所 開催案内 開催概要
平成24年2月4日(13:00-18:00) TKP 東京駅八重洲カンファレンスセンター
平成23年10月22日(13:00-18:30) 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
川端キャンパス
平成23年 6月4日(12:30-18:00) 国立民族学博物館
平成22年10月31日(13:00-17:00) 関西学院大学梅田キャンパス
平成22年 3月22日(10:00-15:00) 国立国語研究所