日本語レキシコンの文法的・意味的・形態的特性 プロジェクトの詳細

研究目的

学術的目的

膠着型言語として世界の中でも特異な位置を占めるとされる日本語のレキシコンを理論・記述・実験の観点から総合的かつダイナミックに記述・分析することによって,普遍性・一般性のある理論を日本から世界へ発信する。

共同利用目的

従来はあまり連携のない伝統的な日本語学・国語学 (方言と歴史を含む) ,理論言語学,諸外国語学,言語心理学の研究者を結集することで,伝統と革新を融合した新しい研究領域の創出を目指す。また,理論研究から得られた資料・成果・研究文献一覧等をデータベース化し,言語学・日本語学の研究者 (大学院生を含む) や外国人日本語学習者が利用できるような形で公開する。

応用目的

プラシャント・パルデシ班「基本動詞ハンドブック」との連携により,日本語教育・日本語学習に有益な資料を提供する。

研究計画・方法

現在の世界的な形態論研究において理論的・記述的に重要なテーマとして次の4つを設定し,プロジェクトリーダーが全体を統括すると共に,共同研究員が1つまたは複数のチームに所属して相互に連携を取りながら研究を進める。

  1. 動詞の自他と項交替 (自他交替チーム)
    a. 2011年4月にマックスプランク進化人類学研究所での言語類型論の国際ワークショップに参加。
    b. 2012月上旬に国語研において国際シンポジウムを開催予定。
  2. 事象と属性の区別に係わる語彙的・統語的特性 (属性チーム)
    2011年6月の日本言語学会第142回大会で公開シンポジウム「言語におけるデキゴトの世界とモノの世界」を開催。
  3. 複合動詞の意味的・統語的・形態的制約 (複合動詞チーム)
    2013年に言語対照研究系とも連携し,国際シンポジウムを開催予定。
  4. 種々の語形成過程に伴う意味的・統語的・形態的制約 (語形成チーム)
    当面,数度の公開研究発表会で中間報告を行う。

年3回程度の公開研究発表会 (全国的なレキシコン研究組織であるMorphology-Lexicon Forum [MLF] との連携を含む) を開くと共に,研究の進捗にあわせて学会でのシンポジウムや国際的なシンポジウムを開催する。

なお,(1)「動詞の自他と項交替」に関しては,ドイツ・マックスプランク進化人類学研究所とも連携し,言語類型論の観点も加味して研究を推進する。その他のチームでも,諸大学の共同研究員に加えて,研究所内の言語対照研究系,言語資源研究系,時空間変異研究系,および日本語教育研究・情報センターの研究者からも必要に応じて協力を得ながら研究を展開する。

共同研究員 (所属)

  • 青木 博史
    (九州大学)
  • 秋田 喜美
    (名古屋大学)
  • 伊藤 たかね
    (東京大学)
  • 上原 聡
    (東北大学 )
  • 梅谷 博之
    (東京大学)
  • 小野 尚之
    (東北大学)
  • 加藤 重広
    (北海道大学)
  • 喜多 壮太郎
    (ウォーリック大学)
  • 工藤 眞由美
    (大阪大学)
  • 栗林 裕
    (岡山大学)
  • 呉人 恵
    (富山大学)
  • 小林 英樹
    (群馬大学)
  • 斎藤 倫明
    (東北大学)
  • 澤田 浩子
    (筑波大学)
  • 朱 京偉
    (北京外国語大学)
  • 沈 力
    (同志社大学)
  • 杉岡 洋子
    (慶応義塾大学)
  • 竹沢 幸一
    (筑波大学)
  • 玉岡 賀津雄
    (名古屋大学)
  • 塚本 秀樹
    (愛媛大学)
  • 辻村 成津子
    (インディアナ大学)
  • 中谷 健太郎
    (甲南大学)
  • 竝木 崇康
    (茨城大学)
  • 仁田 義雄
    (関西外国語大学)
  • 益岡 隆志
    (神戸市外国語大学)
  • 松本 曜
    (神戸大学)
  • 八亀 (吉村) 裕美
    (甲南大学)
  • Wesley M. JACOBSEN
    (ハーバード大学)
  • 由本 陽子
    (大阪大学)
  • Prashant PARDESHI
    (国立国語研究所)
  • John WHITMAN
    (国立国語研究所)

共同リーダー

  • 岸本 秀樹
    (神戸大学 / 国立国語研究所客員)