「体言化の実証的な言語類型論 ―理論・フィールドワーク・歴史・方言の観点から―」及び「類別詞と文法的性を中心にした文法的体言化に関する類型的研究」プロジェクト合同研究会

開催期日
2023年7月15日 (土) 14:00~18:00
開催場所
  • 東京大学 本郷キャンパス (東京都文京区本郷7-3-1) アクセス
  • Web開催
    (プロジェクトメンバー以外の方はWebにてご参加いただけます。)
共催
  • 国立国語研究所 共同研究プロジェクト 「実証的な理論・対照言語学の推進」
    ・サブプロジェクト「体言化の実証的な言語類型論 ―理論・フィールドワーク・歴史・方言の観点から―」
  • 科研費 基盤研究 (B) 22H00659 「類別詞と文法的性を中心にした文法的体言化に関する類型的研究」
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キーワード
研究発表会・シンポジウム、講演会、オンライン開催、方言、文法、対照研究

プログラム

  • "The use of classifiers in nominalization in languages of Nepal"
  • 桐生 和幸 (美作大学)
  • The use of classifiers in nominalization in languages of Nepal This presentation examines classifiers in the Nepali, Rajbanshi, Newar and Meche languages of Nepal. Classifiers are obligatory with numerals, but vary in their use with demonstratives, genitives, adjectives, and verb-based nominalisation. Meche has the most restricted use of classifiers. Two singular nominalizers in Newar are related to numeral classifiers that can be used with demonstratives; the classifiers probably originated with numerals and spread. Nepali's general classifier is restricted to numerals, but specific classifiers occur with all. Rajbanshi allows classifiers with numerals, demonstratives and adjectives, but not with genitives or verb-based nominalisation; outside numerals, the use of classifiers outside numerals is associated with definiteness.
  • 「美濃客家語における《形容詞+類別詞》構造」
  • 田中 智子 (関西国際大学)
  • 本発表では台湾の高雄市美濃区で話されている客家語 (梅県グループに属する方言) の体言化について論じる。特に、類別詞が形容詞と結びつく場合について詳述する。前回の研究会では「客家語では形容詞と類別詞が共起しない」とされていたが、一部事実と異なる点があることを示し、修正するためのデータを提示する。
  • 「体言化の実証的な言語類型論のためのウォライタ語 (エチオピア) 資料」
  • 若狭 基道 (東京外国語大学)
  • ウォライタ語はエチオピアで話されているアフロアジア大語族オモ系の言語である。この言語では、名詞句用法準体言には性標示があり、修飾用法準体言には性標示がない、と言える。但し前者に関しては非具体形や複数形の場合、性の区別はなくなる。またこの言語では形容詞と見えるものは普通名詞の非具体形であり、その修飾用法においてはモノの集合の概念表示をしていない可能性がある。
  • 「バリ語 (Bari)における性標示」
  • 仲尾 周一郎 (大阪大学)
  • 本発表では、バリ語(ナイル・サハラ語族、東ナイル語派)における性標示について現段階での記述的データの整理を行う。バリ語では体言用法でのみ義務的になる性標示のような現象がある一方、(他の「文法性」をもつ言語と同様に)ある種の用言に性標示が義務的である、数詞が性標示をもたないなどの特徴があり、文法性・類別詞に関する通言語的一般化にとって興味深い事例であることを議論する。
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