日本語レキシコンの文法的・意味的・形態的特性

略称日本語レキシコン
プロジェクトリーダー影山 太郎 (かげやま たろう)
国立国語研究所長
実施期間平成21年10月~平成28年3月
研究分野言語学
キーワードレキシコン,形態論,意味論,統語論,語彙論
プロジェクトのHPhttps://www2.ninjal.ac.jp/past-projects/lexicon/

概要

大きなサイズの画像を見る

和語・漢語・洋語・擬態語を含み複雑な語彙の構成を持つ日本語レキシコン(語彙体系と語形成過程)は,世界諸言語の中でも特異ないし特徴的な性質を豊富に備えている。本プロジェクトは,語彙の仕組みを,辞書における静的な項目列挙としてではなく,意味構造・統語構造と直接関わり合うダイナミックなプロセスとして捉え,日本語レキシコンの特質を形態論・意味論・統語論の観点から総合的に解明することを目指す。そのため,理論的分析だけでなく,外国語との比較,心理実験,歴史的変化,方言,コーパスなどによる実証性を重視した多角的なアプローチを採る。具体的には,ヨーロッパ言語と比して日本語の特徴が顕著に現れるような現象として,(1)動詞の自他交替と項の変化,(2)動詞+動詞型の複合動詞の意味的・統語的特性,(3)事象表現と属性表現の対比における語彙と文法の係わり,(4)複雑な語における意味と形のミスマッチや統語構造における語形成など形態論と意味論・統語論の相互関係,という4つの事項に着目し,これらを解明することで,日本語から世界に発信できるような一般理論を開発する。

投稿をシェアする
note