消滅危機方言の調査・保存のための総合的研究

略称危機方言
プロジェクトリーダー 木部 暢子 (きべ のぶこ)
国立国語研究所 時空間変異研究系 教授
実施期間平成21年10月~平成28年3月
研究分野言語学
キーワード音声学,音韻論,形態論,統語論,社会言語学
プロジェクトのHPhttps://www2.ninjal.ac.jp/past-projects/endangered/

概要

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グローバル化が進む中,世界中の少数言語が消滅の危機に瀕している。2009年2月のユネスコの発表によると,日本語方言の中では,沖縄県のほぼ全域の方言,鹿児島県の奄美方言,東京都の八丈方言が危険な状態にあるとされている。これらの危機方言は,他の方言ではすでに失われてしまった古代日本語の特徴や,他の方言とは異なる言語システムを有している場合が多く,一地域の方言研究だけでなく,歴史言語学,一般言語学の面でも高い価値を持っている。また,これらの方言では,小さな集落ごとに方言が違っている場合が多く,バリエーションがどのように形成されたか,という点でも注目される。

本プロジェクトでは,フィールドワークに実績を持つ全国の研究者を組織して,これら危機方言の調査を行い,その特徴を明らかにすると同時に,言語の多様性形成のプロセスや言語の一般特性の解明にあたる。また,方言を映像や音声で記録・保存し,それらを一般公開することにより,危機方言の記録・保存・普及を行う。

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