大規模方言データの多角的分析

略称大規模方言データ
プロジェクトリーダー熊谷 康雄 (くまがい やすお)
国立国語研究所 時空間変異研究系 准教授
実施期間平成21年10月~平成24年9月
研究分野日本語学,方言学
キーワード言語資料,言語地図,方言談話

概要

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様々な研究分野において,研究の基盤となる情報の電子化,データベース化は重要なものとして推進されている。方言研究においても,国立国語研究所では日本全国の方言の地理的分布が見渡せる『日本言語地図』や方言による自然な談話を全国規模で収集した録音資料「各地方言収集緊急調査」などの全国レベルの大規模で重要な方言研究資料の電子化・データベース化を進めてきた。電子データとなった資料には様々な可能性が期待されるが,我が国の方言研究において,大規模なデータを本格的に駆使した研究は,いまだ今後に期待するところが大きい。本研究は,計量的方言研究,言語地理学,日本語史,談話研究など専門を異にする研究者の共同研究により,全国規模の言語地図や方言談話資料などの大規模方言データの可能性を多角的に掘り起こし,方言の分布や形成,方言談話に見られる地域差などに関わる新たな知見の獲得や研究方法の開発などを目指す。また,このようなデータを用いた研究の進展,データベースの整備・公開によって,研究教育上の方言研究資料,データベースの利用の活性化を促すことも期待される。

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